アンサンブルについて
ぴあのフェスは、アンサンブルが経験できる貴重な機会です。初心者から上級者まで、レベルに合わせた曲目を用意していますので、ぜひ挑戦しましょう。リハーサルに参加すれば、事前に音合わせとアドバイスを受けることができるので安心です。
アンサンブルは、ピアニストをより成長させ、演奏後は、一皮むけた演奏ができるようになるでしょう。
アンサンブルのメリット
一人で演奏するよりも、迫力があり、演奏している人も、聴いている人も、とても楽しいです。実際、弾いている曲のレベルよりも難しい曲を弾いているように聴こえます。そして、実際に、演奏レベルも向上するでしょう。ぴあのフェスでは、誰でも、プロのヴァイオリン奏者、チェロ奏者と一緒に演奏を楽しむことができます。
他の楽器の表現力を取り入れる
きれいな音が魅力的なピアノですが、その音を出す仕組みは、打楽器に近いものがあり、なめらかな音を出すことを苦手としています。特に一生懸命練習していると、知らずにタッチが力任せになり、どことなく乱暴な演奏になってしまうことがあるのです。しかし、ヴァイオリンなど、なめらかな音を出す楽器と一緒に演奏すれば、耳で気づき、なめらかな演奏に合わせて自分もなめらかな音を出そうします。他の楽器特有の音の出し方や表現方法を体感し、(まったく同じことはできませんが)それを取り入れることにより、幅広い表現力とつながっていくでしょう。
譜読みの力がつく
ピアノの楽譜は、他の楽器に比べ、音の数が多く、難易度が高いものです。本来であれば、リズムや音の長さ、様々な表現記号を意識すべきですが、そこまで意識を向けられないことも多いことでしょう。そして、自分一人で演奏するピアノは、つい不正確なままで妥協してしまうことがあります。しかし、アンサンブルの場合は、それでは合わせられません。なんとなくで刻んでいたリズムも、拍子をしっかりと数えていなければ、どこをやっているのかわからなくなります。また、練習するときは、他の楽器のパートも確認しながら自分の演奏をイメージしていきます。
トンプソン現代ピアノ教本では、時折、3段譜が出てきます。これは、3段の譜面を全てピアノを弾くわけですが、楽譜を読む力が向上するといわれています。アンサンブルの楽譜は、もちろん自分のパートを弾きながら同時に他の楽器のパートを弾くことはできませんが、想像しながら練習するので、音の高さを判断し、リズムをとる力を向上します。
音楽の呼吸に合わられるようになる
リズムを体で一生懸命数える人がいますが、アンサンブルでは、例え正確にリズムを刻んだとしても、うまく合わない場合があります。それは、人が演奏しているからです。機械ではないので不正確な部分があります。これは、一人の演奏のときもそうですが、ある程度、リズム感覚がついてきたら、体ではリズムを極力取らないようにします。体や手首は、フレーズに合わせ、歌うように呼吸をしていきます。他のパートを感じながら、歌うようにピアノを弾く感覚をアンサンブルでは身に付けることができるのです。
自分本位の演奏から、本来の音楽表現へ
ピアノは、基本一人で弾くものですから、知らずに自分勝手な演奏になり、罪悪感もありません。しかし、独自の表現をしているようで、表現の幅を狭めてしまうことも少なくはないのです。それは、表現だけではなく、テクニック面にも影響します。
アンサンブルを通じて、今まで気づかなかった表現方法、楽譜を読む力、聴く力、拍子、リズム、呼吸などを学ぶことで、より素晴らしい演奏ができるようになるでえしょう。
ぴあのフェスでは、誰でもピアノトリオ(ピアノ、ヴァイオリン、チェロ)に参加できます。レベルに合わせた曲で経験豊富なプロの演奏家との共演なので、安心です。ぜひ、参加しましょう。